とみいよむよむにっき

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 ダイスキ タカハシ

昨日、仕事帰りに車の中でつけたNHK−FMで、
クラシックが流れていて、ラフマニノフみたいだなぁと思っていたら、
ラフマニノフピアノ協奏曲第三番第一楽章との紹介。
そうよねぇ、ラフマニノフよねぇ。
音楽なんか全くの素人ですけど、これだったらわかるのだ。
のだめのせいじゃないよ、これは。
私にとって、クラシックの入り口は高橋君のスケートだった。


ヨーロッパあたりでは、(何処もではなかろうが)
彼の名前を平気でこう言うようだ。
「 ダイスキ タカハシ 」
いい名前だぁ、どんどん呼んで欲しい。
まぁ、いろんな国の実況映像がアップされていて、
面白いのなんの。
何言ってるのかは、よくはわからないけれど、
少なくとも彼の演技を見て、かなーりテンションアップしていることは
伝わってくる。テンションアップ程度ではないかもしれんね。
ときどき、この人たちはほんとにアナウンサー?解説者?と思うくらい、
興奮してるものもあって笑ってしまう。
たいてい、そういう人たちは、演技中の実況の言葉が少ない。
演技が終わると、ワーッと喋り出す。


今季のプログラムは特に…わかるような気がする。
なんか、とんでもないものを見せられたような気がするもの。


2007−08シーズンの感じに似ている、と思ったけれど、
なんか、あれこれ見ていたら、かなり違う。
違うなぁと思うのは、高橋君の演技が変わったこともあるだろうが、
こっちの見方も変わったのだろうなぁと思う。
2007−08シーズン GPFにせよ、世界選手権にせよ、
絶対優勝してくれろ!ってな感じだった。
優勝が凄く近いところにいると、ファンならば思っていたと思う。
四大陸選手権での成績があって、あんまりにも期待しすぎて、
世界選手権後の落ち込みったらなかった。


期待していないはずはない。
でも、その期待、「優勝だ!」ではなくなっているようだ。
優勝してくれたら嬉しいし、高橋君は勝ちたいだろうけど、
もうねぇ、とにかく、あのすでに魅入ってしまうプログラムが、
もっともっと完成度を上げていってしまったら、
どんなプログラムになるんだろう?!って期待の方が大きい。
優勝とか、どうでもいいな…って感じ。
いや…どうでもじゃないけど。
きっと、試合だから生まれる演技なのだと思うけど。
点数なんかはどうでもいいんだよ。
どんだけ繰り返しても見飽きることのない演技を残してくれる、
そんなスケーターなんだよなぁ〜。


本田武史君がソルトレイクシティ五輪でメダルを逃した2002年。
あんとき、下の子が3歳…一緒に昼ご飯を食べながら、
本田君のアランフェスを見て、ついつい涙してしまった。
「ママ、なんで泣きよると―?」
いや、なんで泣きよるか、自分もわからんかったのだけど。
ヤグディンとか、プルシェンコとかの演技、全然覚えていない。
見てないのかもしれない。
それくらい、フィギュアスケートに関して、なーんも知らんかった。
そもそも…高橋大輔という名前は新聞で知っていたけれど、
本田君が故障とかで棄権して、高橋君の演技自体は見たことがなかった。
初めてテレビで見たのは、ランビエール、バトルと表彰台にのった、
2005GPFだった。それも、チャンネル変えたらたまたま…。
え?!日本男子で、こんなスケーターがいるの?!
そう思わせたのが、ラフマニノフピアノ協奏曲第二番だった。
トリノオリンピックの高橋君の演技をどれだけみたことか…。
今考えると、あれは、かなり残念な演技だったのだろう。
しかし、フィギュアスケートを知らない私には、
なんか魅入ってしまう演技だった。(私には…だけど)


あれから6年。あの頃活躍していた選手たちが現役を引退したり、
なかなか競技に出なかったりの中、
バンクーバー五輪の後、引退するのかもなぁと思っていた高橋君が、
まだ、次の五輪を目指してコツコツ…というから驚きである。
驚きではあるけれど、それより、嬉しいし、当然!って感じもする。
互角に戦っていけると高橋君は信じているようだし、
活躍を望まれている選手だもの。
まだ、進化していくな、きっと。楽しみ。


繰り返し見たい演技を、これからも、いくつも残してくれるだろう。
出来ることなら、彼の競技会での演技を生で観たいものだ。
そして、その時は、四回転もしっかり決めちゃってる演技に
なっているといいな。


高橋君のおかげで、いろんな男子シングルの選手の演技が楽しいし、
クラシック音楽ってのも、楽しめるようになった。
スピンやステップの種類なんてのは、未だによくわからないけれど、
ジャンプは何とか見分けられるようになった。
プロトコルの見方もわかるようになった。
だから何?って思われるかもしれないけど、楽しい人生ですよ。
だから、そういう楽しさを与えてくれた選手たちにありがとう!だし、
その引き金になった高橋君に「ダイスキ タカハシ!!」と言いたい。


追記 男子シングルに限ってるわけじゃなく、
本当は他のも、楽しみたいところだけれど、
それやっちゃうと、ただでさえ出来ていない家事が…
だから、やっぱり男子シングルのみに熱を入れているのであーる。
四回転ジャンプ、好きだし。
子どもたちが手が離れてしまったら、
アイスダンス、ペア、女子シングルもぜひ見たいところではあるけど、
今は時間的にそんな余裕がない。ちょーっと無理だなぁ。