とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

のんびりとやっていく

ちょっと出かけるまで時間があるので、
前記事で書いた、我が心の師と勝手に思っている
女性について少し…。

その人に、初めて会ったのは、今から8年前の11月5日。
小学校で読み聞かせを始めた頃で、
図書館で、ふれあい読書講座というものに
参加した時である。
その時の講師が、心の師H・T先生であった。
(今気が付いたが、同じイニシャルだ)
当時は、ほぉ、こんなことをしているひとがいるのか、
くらいのことであったが、
私の祖母と雰囲気が似ていたことや、
甘くないところがすうっと自分に入ってきた。
しかし、その時はまだ、
良いお話聴いたな〜くらいだった。

それから一年ちょっと経った頃、
読書ボランティア講座というのを受けてみよう!
と友人と一緒に参加したのが、
私の人生を変えてしまったわ〜と今思う。
もうすぐ7年ほど経つが、
2006年初春、読書ボランティア講座の中の
ストーリーテリングをやってみようという講座を
うけたところ、講師の先生がH・T先生だったのだ。

2006年という年は、自分にとって
結婚した時以上に、ターニングポイントであったと思う。

先生との出会いのおかげで、その年の8月に
昔ばなしを楽しむ九州沖縄交流会というのが、
福岡で開催されることを知り、参加したところ、
そこで清水眞砂子氏の講演を聴き、
細川律子さんの宮澤賢治を聴き、
自分の周りを取り巻いていた
よく解らないモヤが、すうっと消えて行った気がした。

我が子と一緒に本を楽しむことが、少し広がって、
そして、自分が楽しんでしかも、真面目に生きていかにゃ〜
と思うようになった。
仕事もそうだし、読書ボランティアの、ことに
おはなしを楽しんで語ることに関して、考えるようになった。

毎年毎年、先生の連続講座を追っかけの様に受講した。
私の父と歳がいくつも変わらない先生が、
お元気なうちに、たくさんの言葉を先生から吸収したいと
思った。

どうしてH・T先生なのか、今考えても、よく解らない。
自分の心の中に、すうっと言葉が入ってくる
あの感覚は、何なのだろうな。
先生は私の心の師であり、憧れである。
本当に、勝手に心の師と思っているだけなんだけれど。
とにかく、先生との出会いのおかげで、
大切な友人との間も深まった気がするし、
本を通すと、いろんな人と素直に話せる気がするし、
楽しく、生きてるっていいなぁ〜と思う毎日である。
のんびりと、先生にほんのちょっとでも近づけるように
本を読み、おはなしを語って行きたいなぁと思う。

しかし何度も言うように、私が勝手に
心の師と思っているだけである。
先生とばったり会っても、ご挨拶の一言くらいで、
巧いことすらすら喋ることができないのである。
本当は、お尋ねしたいことや、お聞きしたいことが
山ほどあるのだけれども、憧れの人には、
あんまり近寄りすぎてはいけないと、
ちょっぴりブレーキをかけるのである。
お葉書をお出しするくらいがちょうどいいでしょ、と
遠巻きに先生のされていることを見ている。
もちろん、講演や、かたりは、
食い入るように聴いているが。

いつまでもお元気でいて!と願うばかりである。