とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

嬉しくって飛び跳ねる姿

立春は過ぎたけれども、春というにはまだ寒い。
それなのだけれども、『たのしい川べ』を読み始めた。
たのしい川べ―ヒキガエルの冒険
まだ、一章しか読んでいないが。

おやすみ前に、一人でベッドでぶつぶつ読んでいた。
誰も聞くわけじゃないんだけれども、
あーあ、子どもたちと読みたかったなぁ〜
なんてことを思いながら、朗読していたら、
下の子が久しぶりに子守唄代わりに聞いていた。

モグラが、春の訪れを感じ、もうどうにも
体がワクワクを抑えきれず、地上に飛び出していく
その場面が好きだ。
始まりのたった何ページかで味わえるこの開放感!!

この本は、子どもの頃図書室にあったはずだ。
いや、この本がない図書室なんて、考えられない!
それなのに、記憶がない。
つまり、子どもの頃には読んでいないのである。
私の実家は、庭の向こうが川だったのに…。
この本を4年生くらいで読んでいたら、
あの川が、さらに何倍も素敵な川として残ったろうに。

とはいえ、このようなファンタジーを、
進んで読む子ではなかったな、私。
だから、きっと図書室にはあったのだろう。
図書の先生を恨むのはよそう。
図書委員を何回やっても、自分の手に届かなかった。
そういう、縁のない本だったのだ。
でも、大人になって出会うことができた。
今、読みながら、子ども時代に遊んだあの川べを
思い出させてくれるじゃないか。
残ってくれてありがとう。
そして、素敵な訳本残して下さった石井桃子さんに感謝!

で、モグラがうきうきしている様子が、
今日、学校へ行き渋っていた友達が、
明日は来ると言ってくれたことにテンションを上げて
跳ねてきた我が子の姿と重なって、
なんかこっちまでうきうきなのである。
生きてるって、いいじゃな〜い。
友だちの復帰を、心から願う母子である。