とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

訝しがる

前記事の加藤周一さんの本で、
「何でも一度は疑ってみる」
というようなことが書かれていた。
鵜呑みにしないということだろう。

人から聞いた話や、本を読んだことを、
ふむふむそういうことかと
すんなり受け入れることは容易い。
そこで、一度立ち止まり、考えることを
習慣づけたいものだと思う。

もともと、疑い深い性格の自分は、
結構物事を否定的、悲観的に捉えることが多い。
何でもというわけではないが、
訝しがる節がある。
けれど、この否定的・悲観的に考えていたことを、
綺麗に覆されたときには、
本当にすんなりと受け入れることが出来る。

今、改憲の方向に進めようとしている与党の
(首相の、と言いたい所)
進め方は、大変怪しいと感じている。
危ないとも。
疑って疑って、さらに疑ってかかるつもりだが、
これを、うまーく覆す人が出てきたときには、
恐らく、私の思いは、まるっと180度転換するだろうが、
今のところ、どう考えても信用・信頼は出来ないのである。

「3分の2」を「2分の1」に変えることを
先に持ってきたところが、ますます怪しい。
本当に国民が必要と思っているのだとしたら、
3分の2なんか、簡単にとれるだろう。
もっと、慎重になるべきじゃないのか。

とはいえ、こういう書き方は卑屈になっているように
読み取られるかもしれないが、
所詮、下々の者の意見など、聞く耳は持たないのだろう。

首相が、民主党のことを無能と貶すような
やりあいをちらとニュースで見たが、
あの大きな災害の時、本来なら力を合わせるべきところを
それもしないで、責任を全部背負わせておいて、
偉そうに、上からの物言いだったのを、
とても嫌な気持ちで聞いた。
じゃあ、そちらは、何をしたの?
力及ばずな当時の与党を、チャンス!とばかり
責め立てて。
そういうやり方をする政党が、
全ての国民の為に、と口にしても、信頼出来かねる。
アベノミクス」なんて、はやり言葉には、騙されないよ。

価値観が、ここまで多様化してきた日本で、
国民の総意なんて、一つにまとまるはずはないだろうが、
他国と戦うことに賛同する国民が、
どれくらいいるのだろうか。
もし、これまでの憲法のままであって欲しいと願い、
それでも改憲の方向に進み、
こんな憲法の下では、安心して暮らせないと判断した場合、
私たちは、どこへ行けばいいのだろうか。

我が子たちには、情報に踊らされない、
賢い大人になって欲しいものだ。
しかし、私のその願いが叶うかどうか…
それも怪しい。