とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

いちばん好きなこと

みにくいガチョウの子 (せかいのどうわシリーズ)
くうっ、こういう田舎な雰囲気の本を読むと、
懐かしく思う。
まぁ、こんな大きな農場があったわけではないけれども、
学生の頃、農場実習に何度も行ったっけ。

田舎の香水をぷんぷんさせたまま、
アパートに帰って、洗濯しても、
残り香が凄く、なかなか消えなかった。

主人公の男の子ジャックは小さい時から鳥が好きで、
5才の時からお誕生日のプレゼントは鳥のつがいという
筋金入りの鳥好き。
セキセイインコだのチャボだのアヒルだの…。
そして8歳の誕生日にはガチョウ。
そのガチョウが初めて卵を産んだ翌日、
ジャックは学校の遠足で行った動物園で、
世界一大きなダチョウの卵を見るのだった。

鳥好きならば、ダチョウの卵を孵化させたいと
思う物(なのだろうか…?)
処分するはずのダチョウの卵を、ひとつ、
シッケイしてしまうのである。
ガチョウが卵を温め始めた時、
ジャックは、ガチョウに申し訳なく思いながら、
ガチョウの卵とダチョウの卵を入れ替える。
托卵っていうものですな。

さて、このダチョウの卵、
どうなったでしょうか!

あー、ここまで書いて、また読み返したくなった。
いいなぁ、子どもの本っていうのはさぁ。

もう、本当にジャックの一途な思いというのが
とても愛おしいのである。
しかも、ジャックは、卵を持ってきたことの
罪の意識に苛まれつつも、
やり通すのである。

やっぱり、生きてくのに大事なことは、
「何はさておき、コレが好き!」ってものを
見つけることだなぁと思うのだった。