ゾクゾクする
時間かけて読了。
短篇集なのだが、どれも違った雰囲気を持つ作品で、
だけど、どれも、ゾクゾクするというか…
気持ちがざわざわする。
特に、文字をそっくりに書く郵便屋さんと、
火を愛する男の話。
亡くなったお父さんの押入れから出てきた拳銃を
始末するはなし「family affair」は、ドキドキというか、
なんか、滑稽な気もして…。
北九州の言葉で、親しみが持て、読み易かった。
本のタイトルになった透明な迷宮も、
面白かったのだけれども、
私は断然「消えた蜜蜂」「火色の琥珀」に心惹かれた。
人間って、本当に、何が普通っていっていいのか、
わからないのねぇと思う。
作り話なのに、リアリティがありすぎるというか…。
平野啓一郎、やっぱりいいねぇ。