とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

ウェルト文学賞のスピーチ

村上春樹氏が、ドイツの新聞紙の賞を受賞し、
スピーチ要旨が、昨日、西日本新聞夕刊に掲載されていた。

その文を読んでと言われて、娘と息子に読んでやった。
そして、イスラエル賞を受賞した時の「壁と卵」の
スピーチとは?ってことになって、
『雑文集』を持ってきて、これも読んでやった。

声を上げて読んだことはなかったので、
なんだか不思議な気持ちになったのだけれど、
若い世代も、じっと聞き入る内容だ。
特に、小説家を目指す娘にとって、
村上春樹氏は、憧れとはちょっと違うけれども、
スピーチ文を味わうように聴いていた。

ちなみに、二十歳と高1である。
自分で読め!と言おうと思えば言えるけれども、
こういう文は、人に読んでもらうのもいいねぇ。

続けて、今覚えているおはなしを語って、
今日の読書会は終了。
とても、いい週末であった。

村上氏、新聞紙に乗っている写真、なんかいいなぁ。
いい歳のとり方をされているんだろうなぁと思う。
そして、相変わらず、そのスピーチに
「壁をぶち破らねば!」という気持ちにさせてもらう。
作者と読者が思いを共有する…
そんなことを考えながら言葉を練っているなんて素敵だ。
そのためには、読者は、それなりの読書術を身に着けなければ
ならないのではないかと思う。
そう、じっくり、考えながら読むということを。
ただ、「あー、面白かった!」では、
作者に申し訳ないと思うなぁ。
思いのキャッチボールが出来れば尚いいのに。