とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

読書になるか?

岩波書店の『図書』は、年間購読料1000円。
しかし、図書館に置いてあるところもあるし、
時々、書店でいただけることも。
寝る前にパラパラと気になったところだけ読む。

そんな小冊子『図書』に、5月、6月と、
私の好きな作家が、文章を載せている。

2015年5月号の平野啓一郎氏の文章を読んだ。
平野氏の学生時代に出会った、素晴らしい先生のこと。
読みながら、自分の学生時代には、
そういった出会いはなかったなぁとか、
でも、母親になったから出会えた先生がいるなぁとか、
そういうことを感じた。
また、我が子がこの先、こういう憧れ的な
身近な存在と出会えますようにと、思う。

2015年6月号には、又吉直樹氏のエッセイが
掲載されているらしい。
ホームページに転載されているので、
『図書』を開かずとも読めるので、
ホームページで読んできた。
広辞苑が還暦を迎えたというので、
それにちなんだ「広辞苑の予言」というタイトル。
面白さも勿論あるのだが、
この人は、紙ベースの読み物がほんとに好きなんだな、
と思える文章。
広辞苑を占いに使うなんて!

広辞苑といえば、実家の父に贈ったことがある。
今でも父が使ってくれている。
その時、自分用に大辞林を購入。
1993年と書いているので、父に贈った広辞苑
第四版だろう。
広辞苑は今年還暦かぁ。

又吉氏の「これからも広辞苑の可能性を広げていきたい」
という考えは、全くだなぁと思う。
辞書に何かを教えられるだけでなく、
そこから、生み出すものがあると考えると、
辞書もいろんな使い方があるし、その使い方を発見するのは、
自分次第なのだなと思う。

自分が持っている大辞林は、大きくて重くて、
普段使いの辞書は三省堂の新解明国語辞典である。
でも、近いうちに、読書机を準備して、
いつもそこに、辞書を広げておきたい。
予定では、下の子が卒業して、家を出た瞬間に
実現する予定なのだが…まだ、2年近くあるなぁ。

『図書』は、読み易い文章も、私にはとっつきにくい文章もあり、
じっくり読めば、いろいろ考えるネタが増えるのだろうが、
ついつい、自分の知っている作家さんのエッセイに
留まってしまいがち。
価値のある100円雑誌とするためには、
やっぱり、とっつきにくそうでもチャレンジすることだ。
辞書をひきひき、読み解くことだ。
そうでなければ、岩波書店が好き!とは、
口が裂けても言えまい。