150913
こちらは、図書館でいくつか読んでいたけれど、
じっくり読めなかったので。
どちらも、次にお待ちの人がいるので、
なるべく早く返さなきゃ。
で、『芸人と俳人』を読んでいる。
又吉直樹氏と、堀本裕樹氏のやり取りを
文字おこしされたこの本は、
まえがきから、とても巧く心を引っ張って行かれる。
今、第二章に入ったところを読んでいるが、
俳句や、言葉にたいして、とても深く、真っ直ぐに
語ってあるところが、とても好感がもてるし、
少ない文字数で、とても大きなものを表現できるという
可能性や、その広がりを自由に鑑賞できるということが、
趣深いなぁと感じる。
又吉氏が書かれている、まえがきの途中、
『リンダリンダ』についての文章
―――それでも、たとえ間違えていたとしても、
僕の中に生まれた熱の塊のようなものは消滅しない。
もう僕だけの特別な意味を持ってしまったのだ。
そこに、恥などという感覚はない。
僕は、言葉に対して、このように触れてきた。
小説に対しても、随分と自分本位で鑑賞してきた。―――
なぜだろうか、この部分を読んだ時に、
とてもホッとした。
言葉を紡ぐこと、物語を楽しむことは、
本当に自由なことなんだなぁと思えたからかな。
不覚にも、六ページ、七ページで涙した。
俳句の入門書のはずなのに。
これを読んだら、もっとじっくりと『火花』を読んで、
『火花』を作り上げている言葉を
楽しめるかもしれないぞ…と、思う。