とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

思い出してしまった

安保法案委員会可決で、いよいよ
危うい感じがしてきた。

気持ちがなんだかワサワサしていて落ち着かない。
こういう時って、心が、本のなかの言葉を
受け入れてくれなくなるので、
幸せな気持ちが薄れる。

「本に逃げたらだめよ」と、
子どもが中学で不登校だったとき、
担任の先生がわざわざうちに来て、玄関先でそう言った。
その横で、私はなんだか、可笑しくって
薄ら笑いを浮かべて、それを聞いていた。
子育ても家事をちゃんとせずに本を読んでいる
母親である私への嫌味のようにも聞こえた。

不登校者の読書って、現実逃避になるのか。
子どもが何かに没頭していることを、
現実逃避といって、辞めさせようとする先生が
いるんだなぁと、なんだかゲンナリしたのだった。

土を耕すと、つまり、鍬を土に入れると、
土がぽくぽくしてくるのだけれど、
いい本を読んでいると、心の中が、
ぽくぽくしてくると思う。
心が耕されている感じ。
空気が入って、水が通りやすくなって、
根がはりやすくなって、それで栄養分をガンガン吸っちゃう。
子どもが何かに没頭している時、
心の中に、物凄い変化が起こっているように思う。
それを、「逃げ」などといっては、
いけないのではないか?

ただ単に、私が好きなことを否定されたから、
腹が立っただけかもしれないけど。
気持ちが、ガサガサワサワサしているときは、
そういう、昔、嫌な気持ちになったことを
なぜか思い出す。
開けたくない引き出しが開くのだよなぁ。