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とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

ここが良かった

芸人と俳人

大事に大事に読んできたが、途中から面白くて、
あっという間に読み上げてしまった。

今朝は、初めからパラパラと軽く再読して、
ここが良かった!という場所を再確認。

まえがきについては、13日に書いた通り。

俳句が、決まりごとがあるものの、
結構自由なもので、また、その解釈も、
それぞれ受け手の自由があるところが、
とても興味深い所であった。
自由ではあっても、作る側の
言葉の幅や深さ、技は必要で、
何より、物を観る目があることが、
俳句をより面白いものにするのだなと感じた。

それを、又吉氏に丁寧にわかりやすく教える堀本氏と、
またそれを、読み手の私たちに、興味を持たせるべく、
独特の解釈の仕方や、喩えを披露する又吉氏。
二人の間にある、和やかかつ、
豊富な感性を含む言葉のやりとりに、
もう読み手の私は、メロメロである。

俳句の面白さはもちろん十分伝わるし、
上げられた例の俳句の鑑賞も深く説明されて、
とても興味が湧くし、こちらの鑑賞の眼も、
磨かれる気がする。
第五章の技などは、一気に説明されて、
どれだけ技あるんかい!と思ったところに、
最後に巧〜くとまとめられていて、
おぉ〜〜〜これこれ、と有難く思ったり。
歳時記の魅力にもとりつかれるし、
芥川龍之介(餓鬼)の
『青蛙おのれもペンキぬりたてか』
に出会えたのもうれしかったし、
句会の様子も、その場の雰囲気が味わえた感じ。

なんとも、入門編以上の本であった。

多分、これは、先生の堀本裕樹氏のお人柄や、
又吉氏の視点の面白さによるところが大きいのではないか。
そして、お二人の言葉や、自然に対する眼差しの真摯さ。
それが、読者の心の深い所に落ちるように思う。

この本のどこにも、私を飽きさせる部分がなかったが、
殊に、季語エッセイの秋 灯火親しむは、必読である。
自分の若い頃を思い出し、涙がぼろぼろ流れてしまった。
あんたは、私か?!と思ってしまうほどの共鳴である。
これは、読書としては久々のこと。
こういう文章を紡いでしまう、又吉氏なので、
ほんとに小説次回作に期待なのである。

とにかく、いい言葉が目白押しの一冊。
俳句をやる人もやらない人も、
興味のある人もない人も、一読の価値あり!と思う。
私にとっては、『火花』より、手元に置いておきたい本。
そしてなにより、歳時記が欲しい!!
合本俳句歳時記 第四版
これ、欲しい!!