とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

読み聞かせ

2月中旬に我が子が入院してからずっと、

おはなし会の活動をストップしている。

 

娘の退院後、少しずつ、日常の生活ができるように

なるであろうと思っていた。

実際は、娘は一人になる時間が不安のようで、

何をするわけでもないが、一人にはしておけない。

一緒に居ても、自分から何をしよう、という気持ちがおきず、

始終、「何をしたらいい?」と訊いてくる。

それで、お菓子作りをしたり、編み物を教えたり、

書き物をしたらと促したり、読書をしたり。

TVは、情報が多いからか、疲れるらしく、

家族が見ているのも、嫌がる。

とにかく、彼女は、時間を何に使ったらいいのか解らない様子。

そして、それを不安に思ってしまうようである。

だから、一人にしておくのは、こちらも不安。

しかし、決して時間的余裕がないわけではない。

 

私が仕事の時は、センターに通っている。

おはなし会のときも、そうすればいいとも考えた。

時間は、作ろうと思えば作ることは出来る。

読書ボランティアを再開することに、

そういう、物理的な問題もあるが、

一つは、自分の心の踏ん切りがつかないことが、大きな理由だ。

 

我が子のことを、よそ様に預けて、

気持ちがざわついたままで、他の子どもたちに、

絵本を読んだり、おはなしを語ったりすることは、

ちょっと違うような気がする。

気持ちにどこか、わだかまりができそうだし、

そんな気持ちを持って、おはなし会には行けないなぁと思う。

また、おはなし会に来る小さな子たちを見るのは、

我が子が幼かった頃を思い出して辛くもある。

まだまだ、気持ちの整理はつかないでいる。

 

そうやって考えると、おはなし会ボランティアをやっていた自分は、

ほんとうに、心に余裕があったのだなぁと改めて思う。

 

昨夜、寝つきが悪い娘に、何か、読んであげようか?と尋ねると、

うん、と答えた。

入院する前に、昔話を読んときは、ほんの1,2分で、

私のゆっくりめの音読にもついていけなかったようで、

すぐに「もういい、わからん」と言ったので、

今回はどのくらい聞いてもらえるかなぁと思っていたが、

親指姫を10分近くは、聴いていた。

そのうち、眠たくなってきたのか、

「はいってこんようになったけん、もうよか」

と言って、眠ってしまった。

 

もうすぐ、22歳の我が子だが、

本を読んであげることができて良かったと思う。

下の子にはかなり大きくなるまで本を読んでいたけれども、

上の子は自分で読み始めるのが早かったので、

あまり、読んであげたことがなかったから。

まだ今は、言葉を聞いて、理解する速度が、追いつかず、

疲れと、焦りを感じるようだが、

少しずつ、取り戻してくれたらと思う。

 

おはなし会は、我が子が、自分で以前のように本を読めるようになるまで、

再開出来そうにないなぁと思う。

それは、自分の気持ちが、足止めしているから。

でも、娘には、読んであげるつもりである。