とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

いただいています

おはなし会に来る子どもが少ないと、
ちょっとがっかりすることもあるが、
たった一人でも、聴いてもらえることは
ありがたいし、なにより
一緒に楽しめることが嬉しい。
たった一人でも参加してくれるというのは、
子どもにとっては、大変なハードルであろうと思う。
もちろん、小さい子であれば、お母さんと一緒に
参加してくれるので、本来のその子の意思とは、
無関係なのかもしれないなどと、
消極的に考えることもあるのだけれど。

おはなし会を、いろんな年齢に向けてやっていくことは、
大変難しいことであるし、
一朝一夕で身につくものではない。
10年おはなし会をやってきた自分には、
まだまだやるたびに反省点ばかりがでてくる。
ただ、続けていることで、
おはなし会のやりやすさという状況を
偶然にも作り出せることがあると、最近思う。

赤ちゃんのおはなし会に来てくれていた子が、
語りのおはなし会を聴けるまでに成長していた。
驚きと、喜びとでいっぱいである。
その子が、私の声を、体の中の奥から
引き出して、読み手である私を思い出してくれたとき、
ぐん!と、語りやすさを感じるのだ。
もちろん、こちらもいろんな赤ちゃんと
接しているので、一度の出会いで、しっかり覚えている
ということがなかなか難しいけれど、
赤ちゃんの時、何度か同じおはなし会で出会い、
お母さんとも会話があるなどすると、
あ、この子、初めてじゃないな、と思い出せる。

自分の初めての子育ての頃は、
余裕も自信もなく、とても不安な子育てをしていた。
我が子との向き合い方もぎこちなかったのに、
人様の子どもと、仲良くおはなしを楽しめるなんて、
おはなし会を続けてきたことで、
自分はかなり変わったなぁと思う。