とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

龍は眠る

この本を読んだのは、10年くらい前か?
今住んでいるところに引っ越して、
図書館に通い始めたころではないかと思う。
下の子が幼稚園に行き始めたころ。
そう、あのころ、なんだか解放された気になって、
空いている時間、子どもとは全く関係のないことに、
時間を費やす日々であった。

しかし、エンターテインメント小説を読みながらも、
同じ図書館バッグに子どもたち用の絵本などが入っていたなぁ…。

『龍は眠る』の単行本が、どんな表紙だったか思い出せない。
でも、新潮文庫の表紙を見ても、こんなんじゃなかったと思う。

火車にしても、『理由』にしても、
なんだかかっこいい表紙だった。
タイトルがシンプルで、ドン!と目立っていた。
『龍は眠る』は、クロスファイアと並んで、
宮部みゆきさんの作品の中では、とても好きだった作品だ。
『龍は眠る』の主人公の男の子も、『クロスファイア』の主人公の若い女性も
(名前が思い出せない…10年前だしなぁ)
自分のもつ超能力に苦しめられる。
普通に考えれば、超能力もっていれば、なんかラッキーなことが〜
と思えそうなところ、宮部さんの小説の中では、
そんなことなくて…逆に、辛すぎるだろう?ってかわいそうなくらい。
そして、そんな辛い思いをするのは、
周りにいる、ふつーの人達が関わるからで…。

超能力なんてのを、信じない者にとっては、
これらは、ファンタジーになるのだろうけれども、
どうも現実にありそうな気になってくるから不思議。
自分はこれらを、『火車』や『理由』などと同じく、
人間ドラマ的に読んでしまったのだが、
今でも、そう感じることができるだろうか?

調べてみたら、行きつけの図書館にあった単行本が、
いつの間にかなくなって、
こちらの文庫だけになっていた!残念だぁ〜。
せっかくなので、その表紙を。
日本推理作家協会賞受賞作全集〈67〉龍は眠る (双葉文庫)
双葉文庫 日本推理作家協会賞受賞作品全集67)