とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

ずっと続けるとは思えない

一生続けるかどうかなんて、そりゃ私にもわからんよ。
旦那に言われた一言が、なんかこう…もやもやと残っている。

私がおはなしの会とかに出ていくのが、
嫌なわけじゃないんだろうけれども、
ボランティアでおはなし会などをすることを、
あんまり快く思っていないんじゃないかと思う。

私がぶつぶつ覚えているおはなしのことも、
変にちゃかしたりするし、
絵本のことも、私が好きな絵本のことを
馬鹿にしたような言い方するし。

「いつまでもおはなしおばちゃんをするとは思えない」
私が絵本やかたりのテキストを買うたびに、
旦那の発するその一言が、グサッとくる。
確かに、飽きっぽい性格ではある。
一生懸命やろうとする時間は長続きはしない。
しかし、一応9年は続いたしねぇ。
おはなしだって、この先続けないのだったら、
かたれるように練習したりはしないだろう。
まして、人付き合いがあまり好きでないのに、
おはなしの会に入るくらいなんですがねぇ…。

旦那の言葉を不服に思いながら、しかし、
一生続けることって、難しいことであるなぁと思う。
旦那の言うことももっともな気がしないでもない。

人生、何があるかわからんもんなぁ。
急に目が見えなくなったり、足腰たたなくなって、
外を自由に出歩けなくなったり、
そんな当たり前と思えることも、
実は不意の出来事で不可能になったりするってことを、
今の自分は知っている。

まぁ、人生そんなもん。

だから、一生続けるとは、言いきれないけれども、
まぁ、なるべく続けられる時まで続けます
ぐらいにしておこうと思う。

ああ、お金に余裕はないけれども、
今の自分は好きなことができて、とても幸せだなぁと思う。
本を読んでいられるだけでも幸せだ。
人生が楽しい。
だから、子どもたちにも、
我が子だけじゃなくて、いろんな子どもたちにも、
本を読んで、疑似体験してもらいたい。
おはなしを聞いて、自由に描いてもらいたい。
本の中にある、自分の知らない人生を、疑似体験することは、
実際の体験とは異なるが、
体験できないことを体験できる一つの手段である。
読書によって、沢山の人生を生きることができる、
なんて素敵で幸せなひとときであることか。

読書ボランティアというのは、
おせっかいなおばさんたちだとおっしゃる方も
いるだろうが(うちの旦那もそういう)、
恐らく自分で本を楽しめる人がそういうのであろう。
文字の読めない子どもに、絵本を読んであげる
そんな当たり前のことも、面倒くさがる人がいて、
絵本の楽しみ方がわからない子どもが、
文字が読めるようになったからと言って、
絵本や物語が読めるようにはならない。
それらを楽しむには、最低限のルールや知識が必要だと思う。
記号である文字を、言葉として理解すること。
その言葉からなる文章を、頭に思い描けること。

赤ちゃんに消化しやすいように調理した離乳食を食べさせるように、
幼い子どもに、子どもが受け入れられる読み聞かせを。
離乳食も様子を見ながら、徐々に硬さや大きさを変えるでしょう?
絵本を読むときも同じ。
子どもの様子を見ながら、これはちょっと知らない言葉が多かったとか、ちょっと長すぎて飽きちゃったとか、
抽象的すぎて面白さが伝わらなかったとか…
反応を見ながら、絵本や物語を選んであげることが、
大切だと思う。
本当なら、親がそういうことをわが子にしてあげる、
又は、園や小学校の先生が読み聞かせてあげる
それが一番だと思う。
でも、そういう時間が取れない親がいて、先生がいて…
だから、読書ボランティアが必要になっているのでは?

本を読むことで、救われる人もいる。
自分の将来を、思い描く人もいる。
挫折から立ち上がるきっかけを貰う人もいるし、
自分の核を作り上げる為の言葉を本から貰う人もいる。
普段出会わないような人物と、本の中で接することができる。
読書ボランティアが嫌いな子どももいるだろうが、
もしかしたら、読んでもらった一冊が、
その子の一生を左右することになるかもしれないので、
読書ボランティアだって、誠心誠意、
自分に出来ることをただ、精一杯やっているだけなのだ。
好きでやっていることだけれど、
読書ボランティアだって、続けるのは楽ではない。

一生続けるのは、難しいかもしれないなぁ。
しかし、仕事の合間にでも、時間を作っておはなし会は
できるので、やっぱり、読書ボランティアは続けたい。

本当は読書ボランティアなんて言わないでほしい。
ボランティアなのか?と思わないでもないし。
なんかもっといい呼び名はないのかねぇ。
絵本のおばちゃんとか、おはなしのおばちゃんとか。
そうそう、近所のおばちゃん…そういうスタンスでいいんだけど。
でも、名前にこだわるのは愚の骨頂。
何だっていいんだ。
本を子どもたちに届けさえできればね。