涙が
大切な人の隣にいるべき人が、体を病に蝕まれて、
どう声をかければいいのか戸惑う。
戸惑うというより、自分の経験になかったことだと、
この年になって未熟さを実感した。
大切な友達に、励ましの言葉もかけられないなんて、
なんて情けないんだろう。
友達が辛い毎日を送っているのを、
どうやって力づけてあげられるのだろうなぁ。
もし、同じような立場に立たされたとき、
私は彼女みたいにきちんと立っていられるだろうか。
日々をまっすぐ生きていけるだろうか。
我が子ともどもお世話になった方に、
どう恩返しができるのかと考えると、
ますます自分の力のなさに、涙が出るのである。
こういうときには、渡辺和子さんの本を
開かなきゃという気になる。
彼女に対して、私がとるべき態度を、
はっきりと固めたい。
取り乱さずに、どっしりと彼女を支えて
あげられたらいいのに。
45年以上も生きてきたのに、
ほんとに経験値の低い自分に泣ける。