110910
『人形の旅立ち』長谷川摂子:作 (福音館書店)
やっと読んだ。難儀した。
長谷川摂子さんの子どもの頃がもとになっている物語のようだが、
昭和30年代らしい、物語の中は、
独特の雰囲気を持つファンタジー。
そして、少女なおの、感受性の鋭さに、
読み手の方も、びくびくしながら読み進めていかねばならず、
また、現代とはすこし違ってみえる、「生死」のとらえ方が、
なおに関わる大人たちから、伝わってくる感じで、
なお自身にはなりきれないが、なおの友達くらいの
感覚で読んでいくことはできた。
私くらいの年齢だと、田舎具合は凄く好きだし、想像もしやすい。
それにしても、素敵な雰囲気を持つおはなしだし、装丁も挿絵もそうだし、
小学校高学年からということだが、大人にもおすすめ。
高楼方子さんのお話も、不思議な雰囲気を持つものがあるが、
長谷川さんのは、時代がこう…一昔前の日本だからか、
また、全然違う雰囲気で、それに、表現も独特で、
なんだかその世界に入り込むのに時間がかかった。
でも、これは癖になる世界だなぁと思わないでもない。
子どもには、いろんなものが見えているし、
いろんなことを感じる力が備わっているんだと思わせる。
で、今日借りた本。
知人のすすめでこれ。
それから、こちらも。
息子が読みたいと言っていたので、これも。
海賊好きらしい。ワンピースも大好き。
個人的な趣味のために
『立体切り紙12か月−ポップアップカードと小物作り』(日貿出版社)
珍しく、このごろ新書率が高い。