とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

嬉しさのあまり

憧れの方にお会いできた。


幸福に驚く力 (かもがわCブックス)


6年前、初めてこの方の講演を聴いて以来、憧れであった。
500席ほどのホールで、後ろの方だったけれども、
この方の凛としたたたずまいから、
おざなりな生き方はしない!感がビシビシ伝わってきた。
時に、辛辣とも思える言葉選び、
それでいて、核心をうまく伝えてくださる講演は、
まさに、「こんな人がいるんだ」と思わせられ、
大学生時代に、こんな先生に出会った方は、
それからの人生変わったろうなぁ、
生きるということを心から楽しみ、苦しみ、
生に真面目に向き合っていられたんじゃないか、
そう思って、とても羨ましく思った。


講演「物語の持つ力」を聴いた前の月に出ていたこの本を、
その足で買い求めに行った。
講演録であるこの本を、すぐさま開いて、
まるでいくつもの講演を聴き続けたような気分に浸った。


それ以来のファン。
ファンという言葉はちょっと違うか…。
やっぱり、憧れの人である。


その後、もう一度講演を聴いたことがある。
その時も、素敵なおはなしだった。
会場が小さなホールだったので、すぐそばを通られ、
以外にもとても小柄な方だったので驚いた。
あの大きなホールで、それはそれはものすごい存在感だったのに、
こんなに小柄な方だったのか!と驚いた。


そして、3度目の講演会。
なんという親近感。
ビリビリ感はそのままに、けれどとても人に対する
優しいまなざしや、厳しさ、真面目さが伝わってきて、
この方が、よく書いておられる
児童文学に描かれる子どもに添う素敵な大人像を、
地で行く方だなと、改めて思う。


サインをしてもらう。
初めて講演を聴いて、その足で買いに行ったことを
告げると、
「あらー、いつ?」
と、まるで、お友達のように問いかけられた。
飾り気のない方でいらっしゃるのに、
どうしてあんなに輝いていらっしゃるのだろう。
「いぶし銀」という言葉を人に使うのはどうか…と思うが、
まさに、そういう方であった。
嬉しさのあまり、自分の周りにある囲いがどっかへ
飛んで行った気がした。


買った本。

不器用な日々―日常を散策する〈2〉 (日常を散策する 2)

この本が出て、間もなく、図書館で借りて読んだのだが、
やっぱり手元に持っておこうと…。
そして、やっぱり、『ゲド戦記』を読破しなきゃなぁ。
また、ぜひ、おはなしを聴きたい。
そして、次におはなしを聴くときには、
今より、ほんの少しでもいいから、
日々まっとうな人生を生きていますように。