とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

理由はつけられない

クリスマスってなあに?
こういう本が出たので、書店にて読む。

素敵だぁ。

同じようなタイトルで何冊もあるが、
大抵、キリスト生誕のことである。

この本は、キリスト生誕の事から、
クリスマスまでの過ごし方から、
サンタクロースのことまで、
そして、クリスマスツリーなどを片付けるところまでを、
子どもに優しくおはなししてくれる。
三色刷りのロビンソンさんの絵も素敵なのだ。

訳者の、こみやゆうさんと言えば、
昨年刊行された、こちらの本も素敵なのだ。
クリスマスのまえのよる (主婦の友はじめてブック おはなしシリーズ)
デュボアザンの絵、珍しい版型で、それだけでも目に留まるが、
なんといっても、これを子どもに声を出して読んであげれば、
みんなが幸せ気分になること間違いなしだ。

今、テディ・ロビンソンのシリーズを読んでいるのだが、
こみやゆうさん、男性とは思えない柔らかい言葉である。
それは、上二冊の絵本についても同様のことが感じられる。
軟らかいのだけれども、甘ったるくはないってところが、
ツボだなぁと思う。

あーあ、子どもが小さい時に出てくれたらよかったのに。

しかし、このこみやゆうさんの訳した子どもたちの本、
大人が手に取るかどうかがカギだ。
美しい!のだけれども、まぁ、一般的には
「地味」なタイプの本である。
世の若いお母さん方は、見た目で切り捨てるかもしれんな
と思わないでもない。
「地味」が悪いとは思わないし、
むしろ、私はこの「地味」さが、
一周回って、新しい!にならないかと願っているのだが。

こみやゆうさんのブログを見ていたら、
彼は編集のお仕事もフリーでされていて、
なんと、清水眞砂子さんとも仕事をされている。
ピーターサンドさんのねこ
これ。

編集された本、翻訳された本を見ていると、
やっぱりね、こう「地味」なんである。
それで、一般的にはどうなんだかわからんけれども、
なぜか自分にはヒットするんだな。
全部が全部ではないけれどもね。

そのヒットの理由がなんであるかはわからない。
なんか理由があるのだろうが、大好きに理由はつけられないね。
私の場合、大好きの理由がはっきりしたら、
なんだか、こう褪めちゃって、ありきたりな好きになってしまいそうで、
理由は考えないことにしている。
心の琴線に触れるっていうのは、きっと、
どうしてだかわからないけれども…とか、
思いがけなくってことだろうからねぇ。
理屈抜きに好きなんである。

「地味」だからって手をひっこめないで、
手に取って読んでみて欲しい。
子どもには、派手も地味も、関係ない。
良いものは良いし、楽しいものは楽しいのだ。
なんでもない石ころを集めることに、
子どもは没頭するでしょ?
そういうもんだと思うね、人間って。
派手なものはすぐに飽きちゃうんだよ。

未明、目が覚めて
トマーシュのショートプログラムが、
とんでもない点数で、がっくりしたから、
なんか幸せになれそうな話題を探して、
本に手を伸ばしたら、これらの本のことを思い出したので
アップしてみた。
更新が滞りそうなんて…嘘ばっかりだな。