とみいよむよむにっき

本のこと、ベランダのこと、おはなし会のこと、日常のあれこれ。

気持ちが穏やかでないときこそ

台風通過中。
ここは、風がちょっと強いくらいで、大した影響はない。
今日は、旦那さんは仕事。私もそうだ。

台風の為に、電車が遅れていないか旦那さんは
珍しくTVをつけていた。
うちは、朝はTVをつけない習慣である。
そして、そのまま出勤していった。
つけっぱなしのTVから、「85歳の女性の言葉」と
流れてきた。NHKの朝のニュース番組。
すぐに、渡辺和子さんが思い浮かんだ。
その通り…ただ、私が思い描いていた人より、
随分と物腰の柔らかい方であった。

今年初夏頃、博多の書店で、
『置かれた場所で咲きなさい』(幻冬舎)が
売上一位になっているのを知った。
なぜ、今?という気持ちがあった。
これまでと出版社が違うことにはすぐに気が付いた。
ぱらぱら開いて、中味もだいぶ違うように感じた。
この本は、結局まだ読んでいないのだが、
図書館でも予約が二十人近い。
読みやすさもあるのかもしれないが、
新聞での一面使っての広告もみたことがある。
広告の巧さ、出版社の売り方の巧さかもしれない。

渡辺和子さんの『「ひと」として大切なこと』を読んで、
人間の生き方を考えたのは、4年ほど前だったか。
それから、何冊も渡辺和子さんの本を読んだ。
『愛と励ましの言葉366日』も、大好きな本で、
今年のトイレの一言は、この本から抜き書きしている。

『「ひと」として大切なこと』が一番好きだ。
そこには、自分の生き方を見つめ直すヒントが
沢山盛り込まれている。
人間として生きることを考える為の助言と捉えているが、
シスターである渡辺さんの言葉は、宗教的なものもあってか、
全てを受け入れることはかなり難しい。
万人向けとは、思えない。
春にでた『置かれた場所で咲きなさい』は
50万部を超えているらしい。
これまで出た本と、根本は違わないだろうが、
この本だけ持ち上げられているのがどうも気になる。

今日のテレビでも、私が本から受けていた、
厳しさのイメージはほとんど受けなかった。
私の読み取りの甘さかな、とも思うが、
ちょっとだけ、残念な気がした。